遺産は、母屋、地続きの畑、合計六百坪です。
遺書がありました。しかし、法律的な要件が整っていないため、法的効果はありませんでした。
「長男には八十坪、長女、二女、三女にはそれぞれ六十坪ずつをやる。二男が母の面倒を見る代わりに、残り(三百四十坪)を二男にやる」
調整区域だったので、畑部分は本来家を建てることができません。しかし、子供たちが分家住宅を造るためであれば、畑を宅地に転用することができます。長男は、その特例を使って自分の家を建てたいと言い出しました。
そのほかに宅地部分には道路の拡幅計画があり、役所が買収をしてくれるようです。
いろいろあって、子供たちは父親の遺書の内容に基本的には同意をしていたのですが、自分たちだけでは、どこをどう分けたらよいのか、結論を出せなかったのです。
5回の調停の結果
母親は、自分の持分は母屋の土地の一部にするが、将来は次男に引き継ぎたいと言っていました。その点を各人も了解していたので、遺留分放棄のことも聞いてみました。その結果、母の財産について、長男、長女、二女、三女は遺留分放棄をすることになりました。
その結果、次回までに測量士の図面を作ってくることにして、調停は基本的に合意に達しました。
結論
分割をするのに、道路はどうするのか、公共用地買収について相続を絡めるかにありました。
道路は、公道であれば後々問題が起きません。しかし、分割により、公道に面しない土地ができるときは道路への接面をどうするのかが問題になります。位置指定道路は、道路として公共機関が認めるものですから、未来永劫道路となって、他人の土地でも安心できます。とはいえ、調整区域では畑のために位置指定はできません。そのために、間口二メートルの通路を含む敷地延長の土地をそれぞれに作ったわけです。
公共用地買収の時には、三千万円の税額控除があり、買収金額によっては、税金が大きく減額されます。
買収の時に所有者が二人であれば、二人ともそれぞれ三千万円控除が受けられます。相続の時に共有にしておけば、それぞれが売り主になり、各三千万円の税額控除が受けられるのです。
位置指定道路とは
土地は、所有者であっても、必ず自由に使えるというものではありません。その代表的なものとして、建築基準法による制限があります。土地がどのようなところにあるかによって、建てられる建物や、その条件がかわってきます。
相続手続き・遺言書作成・遺産分割協議書相続は、財産の配分をめぐって、家族どうしの争いが生じやすい行為です。
遺言書などで、事前に財産の配分を決めておくことが、争いを避けるために、必要となります。
法的裏づけの無い遺言書や、遺言書が無いことから起こる相続にまつわる骨肉の争いとなり裁判紛争が増えています。
相続紛争解決のために、長い期間かかっています。
また、高齢になって、判断能力を失った方の遺言は、無効になる場合があります。
遺言書を残すのには早いということはありません。
しかし正しい遺言書には必要な要件を満たす必要があります。
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平成23年度より相続税の改正が予定されていますが、今までよりも増税になり、相続対策が必要となります。
世田谷区で地域に根ざした地域に密着した社会貢献型の街の法律家を目指す「地域貢献市民法務研究会」 貴方の暮らしを守る(特定商取引の知識や悪質商法対策)●賃貸住宅管理業者登録制度の創設について―国土交通省(平成23年9月30日告示、平成23年12月1日施行)